さぁ……ここからは親父のギアが一段上がるぞ。
それだけ真剣に考えてる裏返しだと捉えてくれりゃいい。
絵空事の夢物語じゃ、こんな話はできねぇ。
宇宙の果てを語るのもいいが——まずは足元を見ようぜ。
1|陸に縛られた国のままで、100年先を生き抜けるか?
南海トラフの話は、恐怖のスイッチじゃねぇ。
未来の国土OSを見直すトリガーだ。少なくとも俺はそう思ってる。
もう日本のDNAには"地震との共存"が刻まれてるだろ。
昔から地震の一つや二つでガタガタ言ってられっか。
阪神淡路も、東日本も、熊本も乗り越えてアップデートしてきた国だ。
今回は桁が違うかもしれねぇが、基本は変わらねぇ。
「沈むか沈まねぇか」の運試しじゃねぇ
"起こる・起こらない" という運試しの話
ではなく、
"起こった後に、どんなバージョンの未来を選ぶか。"
それだけの話だ。
だが、本気で忘れちゃいねぇか?
この国は
"海に囲まれた民族国家"だってことを。
「沈む未来が怖ぇ?
なら沈んでも生きる国にすりゃいいだけの話だろ。」
2|日本人は "山の民" じゃなくて "海の民" だ
ここを勘違いしたまま未来を語ると、全部ズレる。
日本人の根っこを辿れば——
漁村で風を読み、潮を嗅ぎ、海と共に生きてきた。
歴史に目を向けりゃ
どこを見ても 海とのご縁ばっかり じゃねぇか。
だからこそ、海は"危険地帯"なんかじゃない
元から日本の生活と文化の母体なんだよ。
漁村文化
島文化
海運
海上交易
海に祈る信仰
古代の海の道
どれも日本の生活そのもの。
切っても切り離せない"元住所"みたいなもんだ。
つまり海を"危険地帯"と見る視点が、そもそもズレてんだ。
海は、戻っていい場所だ。
そしてもう一度、拡張すべき生活圏なんだ。
3|沈んでも機能する国 ─ 日本の未来3レイヤーモデル
ここからが本題だ。
未来のイメージを 夢物語じゃなく"設計思想" として置いていく。
■ レイヤー①:生活圏(住む場所)
住む場所は陸だけじゃない。選択肢はもっとある。
「港町を広げる」んじゃない。
"沿岸帯そのものを生活圏にする" 発想。
■ レイヤー②:産業・物流(回す力)
物流と産業も、もう陸依存をやめる段階だ。
港湾の「点」から、沿岸地域全体の「面」へ
都市が止まっても——海上ルートが生きてりゃ国は止まらねぇ。
■ レイヤー③:エネルギー・インフラ(生存の基盤)
日本ほど海をエネルギーに変換できる国は珍しい。
これらは 全部すでに"現実の技術" だ。
あとは「使う前提」に思想を変えるだけ。
そして——日本地図をもう一度じっくり見てみな
天然の大陸棚構造
世界6位の広さを誇る排他的経済水域(EEZ)
つまり——
ここまで全部、日本の正真正銘の領土だ。
使わねぇ方がもったいねぇだろ。
親父の核心:
「陸が沈もうが一時使えなくなろうが、
メシ・電気・水・通信、この4つが回ってりゃ国は継続できる。
国ってのは意外とシンプルなんだよ。」
4|「海に還る」とは、逃げることじゃねぇ
「海に逃げる」——この表現がもう間違いだ。
海は逃避じゃない。
海はルーツであり、資源であり、生活圏だ。
逃げる:
一時退避
還る:
恒常、母体、文化の源流
親父の翻訳:
「海はオレらの"昔の住所"みてぇなもんだぞ。
陸にずっと間借りしてただけ、と考えりゃ話が早ぇ。」
沈む国じゃない。
"海を拡張した国" に変わるだけだ。
ほんの少しでいい。
今ある技術と知識を、海に向けて解き放ってみな。
可能性が返ってくるぞ。
ここに、日本の新しい自尊心が生まれる。
野須寅 堕無洲 一言メモ
「危険だから避ける、じゃなく、
危険でも生きる方法を考える。
それが民族の知恵ってもんだ。」