通信衛星とデブリ P3 2026‑02‑17 清算不能

宇宙の事故は、なぜ清算できないのか

── 壊れた瞬間から、未来の負債になる

— 野須寅 堕無洲(のすとら・だむす)|親父の宇宙論

地上の事故には「終わり」がある

遠く空の上の話なんで実感はわかないだろうけど
科学的根拠の元に想像と想定はしっかりと出来るだろ。

地上の事故ってのはな、基本的には「終わり」がある
まー・・・ケツ拭けるってラインだよな。

燃えたら消す。

壊れたら直す。

散らかったら片付ける。

時間はかかるが、
どこかで必ず区切りがつく。

だから人間は、
事故を「過去」にできる。そして再発しないよう経験として学習し「進化」できる。
そんな歴史があるんじゃないか?

宇宙の事故は一味違う

でもな、
宇宙の事故は一味違う

一度起きたら、
終わらせる手段が現状全くと言っていいほどない。

これが一番の違いだ。

むしろ、想定しているなら先に言ってほしい。
織り込み済みならそれこそ先に提示しとくべきじゃないか?
曖昧過ぎる懸念はあるよな?

破片はどうなる?

通信衛星が衝突する。
破壊される。
粉々になる。

ここまでは、
地上の事故と似たり寄ったりだ。

問題はその先だ。

破片はどうなる?掃除機かなんかをすでに開発済なのか?

落ちない。

燃え尽きない。

誰も拾えない。

そのまま、
軌道上を回り続ける。

しかもその破片は一つじゃない

しかもな、
その破片は一つじゃない。

数百、

数千、

場合によってはそれ以上。

目に見えない速度で、
銃弾どころじゃない速さで、
地球の周りを回り続ける。

地上なら、
ガラスの破片は掃除する。

でも宇宙では、
そのガラスが
永遠に空を飛び続ける。

これ、もう事故じゃない。負債だ。

これ、もう事故どころの騒ぎじゃない。

負債だ。

しかも厄介なのは、その負債が「増える」ことだ。

事故が事故を呼ぶ

破片が別の衛星に当たる。

また壊れる。

また破片が増える。

事故が事故を呼ぶ。

静かに、

確実に、

連鎖していく。

未来の宇宙開発の入り口から邪魔してないか?

構造の問題だ

誰かが悪いか?

正直、
そういう話でもない。

設計ミスでもない。

悪意でもない。

構造の問題だ。

宇宙ではな、
「片付ける」という行為自体が現状
ほぼ不可能に近い

技術が未熟だから、じゃない

技術が未熟だから、
じゃない。

距離、

速度、

コスト、

危険性。

全部が現実的じゃない。

だから宇宙の事故は、
発生した瞬間に
現状・・・清算不能案件になる

誰も引き取らない

帳簿に載せられない。

誰も引き取らない。

誰も終わらせられない。

ただ、
そこに残り続ける。

精算する主体が存在しない

地上のインフラ事故は、
税金や保険で「精算」される。

不満はあっても、
数字として処理される。納得として気持ちも清算されリスタートできる。

でも宇宙では、
精算する主体が存在しない

国家か?

企業か?

国際機関か?

誰も手を挙げない。

今すぐ困らないから

なぜか。

宇宙の事故は、
「今すぐ困らない」からだ。

今日、通信が全部止まるわけじゃない。

明日、生活が崩壊するわけでもない。

だから後回しにされる。

親父が一番怖いのはここだ

だがな、
親父はここが一番怖い。

今すぐ困らない事故ほど、
後で取り返しがつかない。

破片は増える。

軌道は混む。

安全な空間は減る。

そのツケは、
未来に丸投げされる。次世代にツケ回してないか?

謝っても消えない

宇宙の事故はな、
誰かが頭を下げて終わる話じゃない。

謝っても消えない。

賠償しても消えない。

ただ、
そこに残り続ける。

これで、
本当にインフラと言えるのか。

次はな

次はな、
「数を増やせば安心、という錯覚」
この話をしよう。

増やすほど強くなるものと、
増やすほど壊れるもの。