シンギュラリティ方程式の解 第8頁 2026‑02‑11 心理編③

心理③

利便性・欲望・安心感

— 野須寅 堕無洲(のすとら・だむす)|加速が出てきた

ここまで振り返ってみると

ここまで振り返ってみると、人間が「考えるのを避ける流れ」と、
「責任を外に置く構造」を説明してきた。

じゃあ、それを後押ししている一番強い力は何か。

ちょいと加速が出てきたあたりで今回はそこを見ていこうか。

1

利便性が判断を奪う仕組み

まずは、前提としてはっきり言っとく。
利便性そのものは悪じゃないし否定はしない。

便利になること自体は、
人類がずっと積み上げてきた成果だ。

問題はな、
便利になりすぎた時に起きる副作用だ。

便利な仕組みってのは、
「考えなくても進める」ように設計されている。

ボタン一つ。

チェック一つ。

おすすめ表示。

その全部が、
判断の手前をショートカットしてくれる。

最初は助かる。
時間も減るし、手間も減る。

でもな、
そのショートカットに慣れきると、
判断する力そのものが使われなくなる。

気づいたら、
「自分で選んだ」という感覚だけが、
静かに薄れていく。

2

欲望と恐怖の同時処理

ここが、少し厄介なところだ。

人間の中には、
欲望と恐怖が同時に存在している。

・もっと便利になりたい

・損したくない

・置いていかれたくない

・間違えたくない

この二つは、
常にセットで動く。

で、ここに利便性が入るとどうなるか。

「これを使えば楽になりますよ」
「これに乗れば安全ですよ」

そんな言葉が、
欲望と恐怖の両方を同時に満たす。

すると、人は考えなくなる。

考えるより、
乗っかった方が早い。
安心できる。

この時点で、
判断はすでに半分、外に出ている。

3

「不可避」という物語への逃避

最後に出てくるのが、
「もう仕方ないよね」という物語だ。

・時代の流れだから

・もう戻れないから

・避けられない進化だから

この言葉が出た瞬間、
人間は一気に楽になる。

なぜか。

それ以上、
選ばなくてよくなるからだ。

「不可避」と言ってしまえば、
判断も、責任も、
すべて物語の外に置ける。

それが本当かどうかは、
この段階では関係ない。

大事なのは、
そう思えることで安心してしまうという事実だ。

心理編・ここまでの到達点のまとめ

ここまで、
ハッキリ言ってAIの話はほとんどしていない。

見てきたのは、
ずっと人間側の心の動きだ。

・考えるのを避け

・判断を外に出し

・責任を置き換え

・楽で安心な物語に身を預ける

この流れがそろった時、
「到達宣言」は自然に歓迎される。

ここで一度、はっきり整理しておこう

👉 問題の中心はAIではない。
人間側の認知と判断構造にある。

次のページからは

次のページからは
これまで置いてきた
「定義」と「心理」を
一つの工程を経て結論として段階的に接続していく。
佳境へ突入だぞw

ページを戻って解説を噛み締めるのも歓迎だぜ。次ページから景色が変わるしなw

構造の回収フェーズへ

さー・・・ここからは今までの「定義」そして「心理」をふまえた
構造の回収フェーズだ。